野生の生きものとの共生を語ろう! ・・ 2/11に 《カフェ》 開く

 

 箕面での生物多様性の保全とアップをテーマに活動する「生きもの会議」(代表:石田達郎さん)が、2/11(祝)に《生きものカフェ》を開きます。

 

 お茶を飲みながら、「箕面での野生の生きものとの共生の道を語ろう!」と広く呼びかけてます。

 

(注)生物多様性:様々な生物(動物・植物・微生物)が存在していること。これらが様々な生態系を形成し、植物による酸素の供給など人類の生存基盤となり、昆虫が行う受粉による開花・結実など多くの恵み(生態系サービス)を受ける。

「生きものカフェ」への参加を呼びかけるちらし(電子版)
「生きものカフェ」への参加を呼びかけるちらし(電子版)

             【参考:上のちらしの生きものの名前-箕面に生息・生育】~左上から順に~
                トノサマガエル/アオバズク/ヒガンバナ/オオムラサキ
                オオサンショウウオ/メダカ/ササユリ/ゲンジボタル
                ニホンジカ/カワセミ/ニホンザル/イロハモミジ
                オオタカ/ニホンリス/ホンドキツネ 

                                   (いずれもイメージ図)

 大阪府の調査(「レッドリスト2014」)では、箕面市には希少な野生動植物を含め生物種の多様性が高い「ホットスポット」が3か所(A・Cランク)あります。

(注)府内の生物多様性の「ホットスポット」=Aランク・16か所、Bランク・11か所。Cランク・28か所。計55か所。


 また貴重な生態系として、大規模な照葉樹林(シイ・カシ林)・アカマツ林・若い木を含むナラ林(コナラ林など)・まとまった水田群などがあげられ、箕面市にも当てはまる地域がかなりあるとみられます。

 

 なお貴重な地形・地質として、有馬-高槻断層帯、平尾鉱山(大阪石・箕面石産地。以上Aランク)、箕面滝道~勝尾寺周辺の丹波層・超丹波層(Cランク)もあがってます。

 

 このように箕面市は大都市近郊ながら山と平野にわたり生きものが豊かで、地形・地質的に特色があることが、あらためて科学的に評価され裏付けられつつあります。

大阪北部の生物多様性ホットスポット
大阪北部の生物多様性ホットスポット

   【箕面市関連の生物多様性「ホットスポット」(上の図の説明)】
    ⑥ 北摂の鉱山跡(箕面市・能勢町・豊能町・池田市。Cランク)
      ※箕面の鉱山跡(洞窟)には、貴重なユビナガコウモリが生息。(2/7追記。府が種名を公表してました)                   
    ⑦ 箕面公園(箕面市。Aランク)
      ※国の特別天然記念物オオサンショウウオ、同天然記念物のニホンザルの生息地など。
    ⑧ 余野川中流部(箕面市・池田市。Cランク。下図を参照)
        ※環境省が「生物多様性保全上重要な里山里地」に選定(選定理由=良好な里山環境が残され・・、

      絶滅危惧種のナガレホトケドジョウの生息が確認され・・、昆虫相も豊か・・)。  (国・府資料から)

余野川中流部の範囲(環境省「生物多様性保全上重要な里山里地」から)
余野川中流部の範囲(環境省「生物多様性保全上重要な里山里地」から)

 

 こうした中で、今回、「生きもの会議」が新たな視点“生物多様性”から、生きものに関する市民的なネットワークをより広げようとしてます。 

 

  ■ 第2回 生きものカフェ ■
 日時:2/11(祝)午前10時~正午
 場所:みのお市民活動センター(かやの中央。キューズモールの映画館の北側)
 テーマ:箕面での生物多様性にどう取り組めばいいか(どなたでも参加Ok)
 会費:無料(但し、お茶代などの募金を)
 主催:生きもの会議
 協力:NPO山麓委員会 & NPO花とみどり
 連絡先:石田さん(電話・FAX:072-728-5887)

和やかに「たんぽぽカフェ」開く(生きもの会議主催。昨年4月。今回はふん囲気は少し変わるでしょう)
和やかに「たんぽぽカフェ」開く(生きもの会議主催。昨年4月。今回はふん囲気は少し変わるでしょう)

 なお、この日は箕面の水田地帯で15年ほど前まではたくさん見られたヘイケボタル絶滅要因として疑われているニューフェースのネオニコ(ネオニコチノイド)系農薬問題についての日本自然保護協会(NACS-J)の会合参加者からの特別報告も行われます。

 

 

【コメント】~箕面の自然保護の第二世代が動き強める~
 生きものが豊かとみられる箕面市ですが、行政としては生物多様性への対応は本格的にはとられていません(但し、ニホンザルへの対応はかなり行われてます)。
 一方、市民レベルでは戦後などから理科教員やナチュラリスト(自然愛好者)などを中心に、自然の観察や保護の歴史と実績があります(国定公園設置への道を切り開くなど。但し、現在、メンバーは高齢化)。
 その伝統を受け継ぐ世代として「生きもの会議」代表の石田さんは、「箕面ホタルを守る会」会長として現役時代から約15年にわたりホタルの観察と保護にがんばってきました。
 また若いメンバーを含む「生きもの会議」は、5年以上前からタンポポ調査や山や鎮守の森での動物の設置カメラでの記録撮影などの取組を、NPO山麓委員会やNPO花とみどりとともにやってきました。
 これらを背景に、「生きもの会議」は活動をより強めようとしてます。

 

                                               (生きもの会議 )