D. 樹林・大木


D-1 “ヤマモモの大木”と「大宮寺の森」 ~ 天然記念物クラスの大木 & 貴重な照葉自然林 ~

ヤマモモの大木
【ヤマモモの大木】
大宮寺の森(“照葉自然林”)
【大宮寺の森(“照葉自然林”)】

箕面市白島の山すそには、かつて大宮寺(だいぐうじ)や為那都比古(いなつひこ)神社があったうっそうとした「大宮寺の森」があり、ヤマモモ(山桃)のりっぱな大木があります。

 

“ヤマモモの大木”は高さ約20m、胸の高さでの幹周り4.3m。箕面のまちなかでは最大の大木。樹齢は不明ですが、約300年との推定です。

 

ヤマモモとしては、幹の太さでは大阪府内で第3位、近畿(2府4県)では第6位(『日本の巨樹・巨木林(近畿版)』1991、環境庁(現環境省)編)。

 

高さも府内・近畿でトップレベルで、“天然記念物”クラスといえます(このクラスのヤマモモは、他では天然記念物になっているものもあります)。

 

「大宮寺の森」(約1.2ha)の中心部は貴重な“照葉(しょうよう)自然林(※)”でコジイ主体で大木が多いのが特色で、今は市有林ですが10年ほど前は民有林で住宅開発が計画され、樹林の大切さとともに中央公園予定地であったため、市民の声に応え箕面市が約8億7千万円で買収し保全されました。

 

(※)

  • 照葉樹林=常緑樹で葉っぱの表面がつやつやと光るシイやツバキなどが照葉樹。照葉樹林は現在の日本の気候に根ざした植生。貴重度ランキングでは屋久島などの太古からの「照葉原生林」がトップ、「大宮寺の森」はそれに次ぐいくらか人手が入った「照葉自然林」。
  •   環境省では幹周り3m以上を全国的にみて「巨樹」と位置づけています。
  •   森は市有ですが、まだ非公開です。市民組織「大宮寺の森の会」が、観察会などをほぼ毎月開催してます(連絡先:大原さん。電話:080-5366-7459)。
  • “ヤマモモの大木”は市有地にあるため、市の指定保護樹木ではありません(公有地でも指定すべき・・との議論がなされていますが・・)。

 

【場所】箕面市白島3丁目(山麓部に続く山すそ(市街化区域))。

【あし】山麓線のバス停「萱野北小前」で降り白島西交差点からルミナス箕面の森団地への道を北へ50mほど行き、東方向の医王岩へ向かう小道へ折れて進むと、薬師寺の裏一帯が「大宮寺の森」、同寺の北側の道から“ヤマモモの大木”が見えます。


D-0 『まちなみの中の指定樹木マップ』   ~ 紀行文&スケッチの小冊子 ~

まちなみの中の指定樹木マップ

箕面の大木・名木を取り上げた『指定(保護)樹木マップ』(A5版32p、フルカラー)が、2013年3月に市民組織「みのお市民まちなみ会議」から発行されました。

 

この『マップ』は、箕面市が指定した市内の「保護樹木」60本と「保護樹林」13か所の全てを同会議のメンバー2人(今枝さん・岡島さん)が訪れ、その紀行文とスケッチとを小冊子にまとめたものです。

 

読んで・見て・ほのぼのと楽しい読み物で、これらの樹木・樹林を巡る時の案内役になるとともに、樹木などの持ち主(民間)のご苦労をねぎらい励ます意味合いもあります。

 

※ この冊子の配布場所=箕面市役所の公園みどり課・豊川支所・止々呂美支所/みのお市民活動センター(かやの中央)。また、市内の図書館や小中学校図書室に寄贈。