箕面の市民組織が公園管理、《草地管理》へ草刈りボランティア募集・8/19に説明会

 

 NPO花とみどりグループの「公園・緑地魅力アップ委員会」が、かやの中央地域の公園「木戸が池緑地」の管理を始めます。

 

 以前から地域自治会などによる公園の「自主管理」(清掃・草刈り・花壇の世話など)は行われていましたが(既に100団体余。箕面市)、今年度から市は管理組織への交付金を増やすなどして、この「自主管理」をさらに広げようとしています。

 

  同「委員会」が公園の管理に乗り出す目的は、交付金による花とみどりの活動資金確保もありますが、本来のミッション(使命)である“公園の魅力アップ”にモデル的に取り組むことです。

 

 市民の間に「箕面の公園はお花なども少なく、さらに魅力アップを」との声がある中で、その取り組みが注目されます。

木戸が池緑地
木戸が池緑地
箕面市広報紙「もみじだより」5月号から
箕面市広報紙「もみじだより」5月号から

 

 なお数年前から、同じNPO花とみどりグループの「みのお園芸ファーム」が、近くの古井戸公園・花咲か公園の放置花壇の再生に取り組み、今では見事な花を咲かせる実績を上げています。同「ファーム」も、今後、古井戸公園などの自主管理への取組を強める予定です。

古井戸公園
古井戸公園
花咲か公園
花咲か公園

 

 「木戸が池緑地」はかやの中央地域の都市整備(土地区画整理事業)に伴い十数年前に整備され、今後、新駅が開設されると市の南の玄関口として人々の目につく公園に・・。

 

 「木戸が池緑地」とともに「古井戸公園」「花咲か公園」が魅力アップされば、花とみどり豊かなかやの中央地域づくりにつながるでしょう。

かやの中央地域
かやの中央地域

 

 「木戸が池緑地」は、真ん中にシンボルの“池”がある面積約8.500㎡の公園。
 ここにはグラウンド(裸地)はなく、池を囲む斜面など大半は“草地”です。
 この“池”と“草地”とが、魅力アップの大きな資源になるとみられます。

 

 “池”には、この春までは水面にペットボトルなどのごみが浮かび、見苦しくかったのですが・・。


 管理を始めるにあたって善処を同「委員会」が希望したところ、市は他の市民の声も受けていて、早速に池の水面の掃除を専門事業者に依頼、浮遊ごみが一掃されさわやかな水面に・・。
 また池を囲む斜面上の柵があちこち壊れたままでしたが、池の掃除と併せて市により修繕され、安全できれいになりました。
 
 この市の対応により、緑の中に“清らかな水面”や“牧歌的な柵”がよみがえり、「木戸が池緑地」の魅力アップへの取組に弾みが・・。

浮遊ごみいっぱい  → きれいな水面に
浮遊ごみいっぱい → きれいな水面に
壊れた柵 → 修繕された柵
壊れた柵 → 修繕された柵

 

 一方、“草地”は、春~秋は青草が生えきれいに見えますが、実は問題が・・。
 
 池の斜面の“草地”に入りよく見ると、外来種のセイタカアワダチソウ(背高泡立草)やヒメジョオン(姫女菀)が全体にビッシリ生え、さらに一部には地表を覆うすクズ(葛)が密生。

左からセイタカアワダチソウ・ヒメジョオン・クズ( フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
左からセイタカアワダチソウ・ヒメジョオン・クズ( フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

 

 この状態を放置すると、背の高いセイタカアワダチソウなどが林立、クズが地表や草木の茂みを上から覆うなど「草ボウボウの光景」に・・。


 これらはパイオニア植物などと呼ばれ、陽光がふりそそぐ裸地が生まれるといち早く侵入し一面に生える性質です。

 現地は今まで、年に何回か多大な労力をかけ草刈り機などで全面的な除草が繰り返されているので安定した草地に見えますが、こうした「問題植物」の侵入・拡散を防ぎきれていないようです。

木戸が池緑地で密生するセイタカアワダチソウ(左)やクズ。いずれも草刈り後で背が低い状態だが、勢いは旺盛。
木戸が池緑地で密生するセイタカアワダチソウ(左)やクズ。いずれも草刈り後で背が低い状態だが、勢いは旺盛。
セイタカアワダチソウが林立(市内の例)
セイタカアワダチソウが林立(市内の例)
茂みを覆うクズ(市内の例)
茂みを覆うクズ(市内の例)

 

 「木戸が池緑地」の当初は、今でも一部に残る紅白のクローバーやシバ(芝)などの背の低い草(グラウンド・カバーグラス=地表を日陰で覆い他の草を抑える)が植えられていたと推定されます。


 この状態が維持されておれば、良かったのですが・・。草刈り作業の負担も軽くなっていたでしょう。

現地に残るクローバーなど
現地に残るクローバーなど

 

 このため、とりあえずはセイタカアワダチソウ・ヒメジョオン・クズなどを「問題植物」として対応を始め、ゆくゆくは箕面の風土に合った花々などが豊かに咲く“さわやかな草地”にならないか・・《草地管理》へ向けて試行錯誤中・・・。
  (対応のアイデア募集中!)

 

 こうした「問題植物」の克服=《草地管理》の“第1ステージ”は、少なくとも数年間かかる見通し。


                  ◆ 市民草刈り隊(仮称)スタート説明会 ◆

日時:8/19(土)午後1時半~3時半
場所:みのお市民活動センター(かやの中央。映画館の北側)
内容:公園の草刈りなどの有償・無償ボランティアの募集の説明。事例紹介、現地見学。
主催:NPO花とみどりグループ「公園・緑地魅力アップ委員会」
連絡先&協力:NPO花とみどり(電話:090-4901-6693)

           (箕面市広報紙「もみじだより」オアシス欄でも案内)

 

 同「委員会」では《草地管理》という視点から、この“第1ステージ(問題植生の克服)”を乗り切るため体制の補強を目指し「市民草刈り隊(仮称)スタート説明会」を開きます。


 なお、第1ステージ中でも、並行して実施可能な対応を考え“魅力アップ”を進める予定です。

 

                (NPO花とみどりグループ「公園・緑地魅力アップ委員会」)